不況克服の心構え

【 経営の格言 】
☑松下幸之助 さんの言葉
~不況に打ちかつにはどうしたらいいか?聞かれて~
「最大の努力をもって勇敢に立ち向かい、最善の戦いを進めていくという、この一言に尽きると思うのです。その勇猛心がなかったら、敗北しますわな。そのためには、経営者はオーバーな言い方かもしらんが命を捨てないといかんですな。
 (中略)
その位の覚悟に、一度立たんといかんですな。そういう覚悟をしたら、だいぶ気が楽になりますな。
 (中略)
どういう困難があろうとも、息のあるあいだは、みずからが是とするところを求めて、そしてやりぬくんだという、自分なりの理念、自分の使命感というものを、まず自分でしっかりと握らないといかんね。
 (中略)
もし知恵がなければ、先輩に聞くとか、あるいは同業の競争相手にも聞く。『弱っておるんや。なんとかいい方法はないやろうか』と、そこまで腹を割って相談すれば、同業の競争相手であっても知恵を授けてくれることもあるわけです。」


~不況時になすべきこと?を聞かれて~
「第一番目は、身を慎むということでしょうな。経営者としても会社の運営という面でも。
そして、第二番目として、静かに世の中を眺めることです。改めて、これから自分は何をすべきなのか。自分の商売はどうあるべきなのか。もとに戻って一度じっと考えてみることですね。

先が分からん、先が読めなくて不安だと、よく言いますね。だけれど、うっかりすると、そういう対応のしかた自体が、世間のざわつきに心を奪われてしまうということでしてね。
そして今、経営者にとって一番大事な、自分をしっかり握るということができないで、ただ右往左往することになってしまう。これが最も悪いですね。

 (中略)
心ある経営者は、今のような不景気、混乱の時期を迎えて内心ニンマリしていますよ。
”ああ、いい機会やな。これで従業員の教育もできるし、経営者としての勉強もできる”
といった具合でね。

もちろん、一面でやりにくいということは事実ですけど、逆にこの機会を生かしてやるという考え方ですわ。
 (中略)
今はやむをえず一服するかたちだけど、反省する機会ですわ。そう考えて、甘んじて受けるということです。悪い、困ったとばかり言う前に、じっと静かにすべてを考え直してみることです。」
(「松下幸之助の経営問答」P212~P217 PHP文庫 より)

【 本日の結論 】
・覚悟を決める
・(見栄やプライドなどに囚われず)情報を集め打開策を考える
・世の中の情勢、自分、自分の会社を冷静に見直す

消費税増税、新型コロナウィルスの影響が深刻化しています。

先日もある建築会社の経営者の方から、
部材が出荷停止になり始めており、工事が完了できず、お客様に引き渡しできないケースが出はじめている。
と伺いました。

別の経営者の方からは、
スポーツイベント中止の影響でグッズの制作がキャンセルになった。
と伺いました。

インバウンド関連など、深刻な売上減に見舞われている企業のニュースも続いています。

今、経営者としては、
・まず資金を確保するために‥、
・固定費を削減するには‥、
・取れる仕事は社員総出で取りに行く‥、 など、

早急に具体的な対策を練る必要性に迫られている会社も多いです。

そんなときは気持ちも焦りがちです。
実際、右往左往するのは仕方ないかもしれません。

しかし、振り返れば、過去何度も不況はありました。

視野が狭くなりがちな時期ですので、
あえて艱難辛苦を潜り抜けてきた、
先輩経営者の言葉を紹介させていただきました。

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